島田清夏
特別展示
東京藝術大学大学院
美術研究科 先端芸術表現専攻
八谷和彦研究室
おとずれなかったもう一つの世界のための花火
作品紹介
両国の川開きの花火を起源とする日本の花火大会は、歴史的に「祭り」と「鎮魂」の意味を併せ持ち、江戸時代から都市の夜空を彩ってきました。
島田は、COVID-19によって2020年に中止された日本の花火の時間的・地理的データを収集・分析し、あり得たかもしれないもうひとつの世界として、実際にそれらの花火を打ち上げました。
日本地図上で、1日を1秒に見立てた365秒の花火パフォーマンスは、はるか上空と横から撮影され、下から見上げるシミュレーション映像と組み合わせて展示されます。
パンデミックという災禍を乗り越えた今、現代人のカタルシスを多視点で捉え直し、鎮魂と未来への祈りを試みます。
本作品は、文化庁「令和3年度 空港等におけるメディア芸術日本文化発信事業」の一環で発表した作品をアップデートし制作されました。