セマーン・ペトラ
現実とフィクションの景色に
境界はあるのか
About their distance
作品紹介
とある場所が、ある人にとっては「聖地」になる。最近ではアニメやドラマの舞台をめぐることを「聖地巡礼」と呼びますが、そこでの巡礼者の目には、現実の景色と映像世界の景色とが重なり合って見えていることでしょう。
日本のアニメに深い影響を受けてきたハンガリー出身のセマーン・ペトラは、ファンタジーの世界と現実とがまじりあう映像作品を多数手がけています。
作品内では、セマーン自身をモデルとしたキャラクター「Yourself」が電車に乗って、アニメ、CG、実写映像や写真といった多様なメディアが交錯する風景のなかを進んでいきます。
それは電車内でスマホからマンガやアニメの物語世界に没頭したかと思えば、ふと外の景色を眺めたりもする現代人の日常風景そのものなのかもしれません。
さらに「聖地」のような現実とファンタジーとの境界をゆるがす場所には、まだ見ぬ無限の可能性がひそんでいます。あなたにとっての「聖地」はどこにありますか?