コンセプト
テクノロジーの進展とともに、私たちの身体感覚はどのように変化してきたのでしょうか?
スマホの登場から生まれた指先の感覚、ゲームやVRのなかにいる自分、また今後はAIや自動運転などの普及によって、機械と身体との境界はますます曖昧なものになっていくかもしれません。
その一方で、私たちは一人ひとり異なる体を持ち、細胞や臓器など体の内側までをコントロールすることはできません。自分の体はいつだって、ままならないもの。見方を変えれば、自身の体のなかには、まだまだ未知なるイメージが眠っているとも言えるでしょう。
本展覧会では、アートとテクノロジーを駆使して、現代における「身体」のありようを鋭く問いかける作品群が集結。ここでは、自分固有のものだと思っていた体が、まったく異なるカタチや感覚になる体験をしたり、社会のなかの身体の存在を考えたりする機会をお届けします。気鋭のアーティスト・研究者たちが問いかける「身体」について、一緒に考え、感じてみませんか?
本展キュレーター・塚田有那
展覧会シリーズについて
環境、防災、経済まで、これからの都市はあらゆる不確かさを抱え、一歩先の未来を予測するのも難しい時代がやってきています。そんな次世代の都市に向けて、東京が世界に発信するコンセプトが “Sustainable High City Tech Tokyo = SusHi Tech Tokyo” です。このコンセプトをひも解き、未来の価値を共に創造していく場として、展覧会シリーズ「PASs(Playground for Alternative Seeds)=新たな種を育む思考の遊び場」が誕生しました。ここは、アートとテクノロジーを触媒に、常識や固定観念をくつがえす新鮮な視点を一人ひとりが発見し、日々の生活や思考を自由にする創発拠点。この場で感じた疑問や思考が、未来の「種」となって世界各地に広がり、社会のなかで萌芽することを目指します。
みどころ・ポイント
アートを触媒に、日々の生活・思考を自由にする空間
展覧会には、これからが期待される8組のメディアアートやテクノロジーが集結。
東京の未来を誰もが楽しく想像できる工夫がたくさんあります。
思考の遊び場 プレイグラウンド
会場中央にはプレイグラウンドと呼ばれる自由空間があります。休憩するのも作品の感想をお話しするのも、仕事や勉強をするのもここでは自由。作品鑑賞で浮かんだたくさんの“はてな“を生活とその未来に結びつける余白となります。多彩なイベントも開催予定です。
解釈を楽しむ アートコミュニケーター
会場には、鑑賞者の解釈や理解を助けるアートコミュニケーターが常駐。「アートは難しい」という人にも、話しながら感想や印象を引き出します。ぜひわからないことがあったら尋ねてみてください。コミュニケーターによる、予約不要の鑑賞ツアーも毎日行われます。
未来を言葉に ボイスウォール
会場中央のプレイグラウンドには、未来に対する鑑賞者一人ひとりのイメージを書いて貼ってもらうボイスウォールがあります。展示を体験したあとに、ぜひ会場の問いかけに答えてみてください。「わたしの未来はどうなるのか?」考えて行動する、はじめの一歩となります。